研究レポート77・細胞とミトコンドリアの最小のパートナーシップ
77歳になって、あらためて「研究ごっこ」を始めてみました。
タイトルは勝手に《研究レポート77》。
人の心や動物の行動、進化、そして「命ってなんだろう」という感覚を、自分なりに見つめ直すノートです。
出会いの驚き
「私たちの細胞の中には、実は“昔は別の生き物だった存在”が住んでいる」――そう聞いたとき、私は思わず身を乗り出しました。

それがミトコンドリア。
エネルギーをつくり出す工場のような役割を担いながら、細胞の中に共生しています。
今では当たり前の存在ですが、もともとは独立した生命体で、遠い昔に細胞に取り込まれ、それ以来ずっと一緒に暮らしてきたのです。
最小のパートナーシップ
細胞は自分だけではエネルギーを十分につくれません。
一方のミトコンドリアは、細胞に守られなければ外の世界では生きられません
お互いがいなければ成り立たない――まさに最小のパートナーシップ。
まるで会社の共同経営者や夫婦のように、役割を分担しながら生きているのです。
壊れやすさと助け合い
しかしミトコンドリアは、ときに「体調不良」を起こします。
そのたびに修復される仕組みがあり、もしどうにもならなくなったときには、他の健康な細胞からミトコンドリアを分けてもらう“最後の手段”まであるのです。
命は、最小の単位からして「助け合う仕組み」でできている。
そう思うと、ただの生物学の知識が、不思議な温かさを帯びて見えてきました。
私たちの日常にも?
考えてみれば、人間社会も同じです。
調子を崩したとき、誰かに支えられて回復した経験は誰にでもあるでしょう。
逆に自分が誰かの力になったこともあるはずです。
細胞とミトコンドリアの関係を思うと、私たちの「支え合う心」もまた、命に刻まれた普遍の仕組みなのだと感じます。
今日ためしてみたいこと
今日の小さな実験として――
身近な人との関係の中で「この人がいなければ困るな」と思う相手を一人、心に浮かべてみてください。
そして、逆に「自分は誰のミトコンドリアになれるだろう」と考えてみる。
それだけで、普段の人間関係が少し違って見えてくるかもしれません。
今日の気づき
細胞とミトコンドリアは、命の中に刻まれた“助け合いの原点”だった。
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