研究レポート77・ヌーたちの決断に学ぶ
77歳になって、あらためて「研究ごっこ」を始めてみました。
タイトルは勝手に《研究レポート77》。
人の心や動物の行動、進化、そして「命ってなんだろう」という感覚を、自分なりに見つめ直すノートです。
群れの出発は「たった一頭」から
アフリカの大平原――セレンゲティやマサイマラ。
そこでは何十万頭ものヌーが群れをなし、大地を渡っていきます。

不思議なのは、その壮大な移動のきっかけです。
最初に動き出すのは、ほんの一頭か二頭。
少し進んでは止まり、また戻ったりする姿は、まるで「試しの一歩」のようです。
やがて「おや?」と反応したヌーが数頭ついていき、それが十頭、百頭と広がっていく。
逆に先頭が迷っていると、誰も動かず、結局は引き返してしまうこともあるのです。
群れの心理は人間にも
私はこの光景に、人間社会での「社会的証明」を思い出しました。
「多くの人がそうしているなら、きっと正しいに違いない」と信じてしまう心理です。
ヌーたちもきっと「みんなが動くなら、自分も動こう」と思っているのでしょう。
だからこそ大群が分裂せず、一体感を保てるのかもしれません。

考えてみれば、私たちも似ています。
流行にのったり、常識に従ったり、気づけば「みんなと同じ選択」をしている瞬間があるのではないでしょうか。
今日ためしてみたいこと
ここで小さな実験を。
今日の行動の中で「みんながそうしているから」と選んでしまったことに気づいてみてください。
もしあれば、「本当に自分が選びたいことか?」と一度立ち止まってみる。
逆に、自分が最初の一頭になってみるのも面白いかもしれません。
今日の気づき
ヌーの群れを動かすのは、先頭の勇気だけでなく「みんなで合わせよう」とする心。人間もまた、その力に動かされている。
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