負けたくない、それが本音だ!できる?してくれる?

テレビドラマ「真夜中にハロー!」っていう番組の第3話はモーニング娘の

  「ジェラシー ジェラシー」

という歌がテーマでした。

ジェラシー、嫉妬、分かりますよね、みんな誰だって経験がありますもんね。

そもそも人って、何かの価値を判断する時には何かと比較しないとできないんですよね。

そして、自分と誰かとを比べて自分が負けていると悔しい、そしてジェラシーです。

–more–

この

  負けたくない

っていうのは思いのほかいろんなところに出てくるように感じるんですが、たとえば妻が夫に何かを頼む時

  A.この洗濯物 取り込める?

  B.この洗濯物 取り込んでくれる?

この2つの文の違いを話題にする本を読んだことがあります。

このAの文とBの文、どう違うと感じますか?どっちの文を使って頼みたいですか?

頼まれるとしたら、AとBのどっちの頼まれ方が気持ちいいですか。

本に書いてあったのは、Bの「取り込んでくれる?」の方がうまくいくことが多いでした。

Aの「取り込める」という質問だと単に能力を聞かれているので、できないわけがない。

なので「うん」と答えるしかないけど、その結果「あ、忘れてた!」ってなる可能性が高いということでした。

でも、この話を「行間」っていう観点からちょっと考えてみましょう。

すると、結構思いもよらない現象が見えてくるかもしれませんよ。

 「A.この洗濯物 取り込める?」

まずは「A.この洗濯物 取り込める?」から考えてみましょう。

この「取り込める?」って優しく聞くのは誰のどんな時でしょうね?

子供がお父さんに聞きますか? それともお母さんが子供に聞きますか?

もしかして、生徒が先生に聞きますか? 先生が生徒に聞きますか?

どうやら、この優しい質問文の中には

  目上の人が
  目下の人に向かって質問する

という「上から目線」のムードが匂っているように感じますよね。

もし妻に「これ、取り込める?」って優しく言われた夫は、うんと言いながらも心の中で何となくモヤモヤしちゃったとしたら、この「上から目線」が関係してるのかもしれません。

  あれ、俺って
  なんか負けてんのか?

なんていう思いが心の中のどこかにちらほらと現れちゃうかも…

ところで別の見方ではどうでしょう。

この「取り込める?」の文の場合

 「洗濯物を取り込むのは

  いったい誰の仕事?」

ということに関しては何も言ってないのですが、なかなかに微妙な心持ちが残りそうです。

どう感じますか?「この洗濯物 取り込める?」って優しく聞かれた時に。

それとなくやんわりと

 「これはあなたの仕事ですよ、
   分かりますよね!」

って、優しく諭されてるムードがありますよね。

もし仮に夫が「取り込める?」と優しく言われたのに怒ってしまったとしたら、

もしかしたら、洗濯物を取り込むかどうかではなく、行間に込められた

  上から目線の言い方

  あなたの仕事ですよ
   という押しつけ

を感じ取って怒ったのかもしれませんね。

「ジェラシー」での勝負の比較で言うと、言われた方が「負け」で、ジェラっちゃう側になりますね。

 「B.この洗濯物 取り込んでくれる?」

じゃあこんどは、「B.この洗濯物 取り込んでくれる?」の方はどうでしょうね。

この「取り込んでくれる?」は「お願い」ですね。

お願いっていうと

  神様、お願いします!

みたいな、格下の人が目上の人にお願いするっていうムードが結構強いですよね。

これは言われた方としてはAの「できる?」って言われたのよりはずっと気分がいいだろうと思いますよ。

いうなれば、

  こちらに対して
  敬意を込めた言葉

のようにも思えそうです。

さらに、これは誰の仕事なのかと言えば、「取り込んでくれる?」のお願いなので

  本当は私の仕事なんだけど

  今回だけはあなたに
   やって欲しいんです

っていう、いじらしい感じが行間から伝わってきて、つい

  「うん いいよ」

って優しく言いたくなっちゃいそうですよね。

頼まれた方にとってっみれば、

  よ~し、これで
  ちょっと恩を売っとくか

みたいな下心を秘めてやってあげるんですが、気づくといつの間にか自分の仕事になっちゃってた、なんてこともときには…

こんな勝ち負けや上下関係は、先生と生徒、上司と部下みたいな、立場がはっきりしている時は問題にはなりにくくても、

立場がはっきりしていない関係でうっかり上から目線の言い方をすると、結構「いやなやつ」なんて思われることもありそうですよね。

そういえば、以前テレビでやっていたことなんですが、

ある人が専門家の先生と話していて、

  「つまりここから
   約3キロのところなんですよね」

の言葉に先生が

  「いや、約3.2キロですね」

なんて、訂正してました。

問題はこの後の生徒側の人の言葉なんですが、

  「あ~、そうですか。

   いや、だから、
    約3キロじゃないですか~(泣く)」

なんて抗議してたんです。

さすがですよね。

これが

  「3.2キロというのは

   約3キロということで
    いいんですよ」

みたいに優しく諭してしまったら、まるで先生をバカにしているみたいですよね。

でも、抗議をするっていうことは、先生に敬意を払っているからなんですよね。

この時、先生は苦笑いしてました。

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Posted by polkasmile