研究レポート77・録音の先生でも学べる?カナリアの歌の学校
77歳になって、あらためて「研究ごっこ」を始めてみました。
タイトルは勝手に《研究レポート77》。
人の心や動物の行動、進化、そして「命ってなんだろう」という感覚を、自分なりに見つめ直すノートです。
録音から学ぶカナリア

カナリアやキンカチョウといった小鳥たちは、幼いころに歌を学びます。
その学習には「臨界期」と呼ばれる大切な時期があって、このときに歌を聞かないと、きちんと歌えないまま育ってしまいます。
驚いたのは、彼らは「生きた先生」からだけでなく、録音された歌声からも学べるということです。
ネットやCDの音声を聞かせても、臨界期の子どもたちはちゃんとまねをして歌を覚えていきます。
実際の歌を聴いてみませんか?
ここで紹介するのは、YouTubeにあるカナリアの歌声動画です。
まさに「録音の先生」そのもの。ぜひ再生してみてください
でも、生の授業にはかなわない
ただし、録音だけでは限界もあります。
歌そのものは覚えられるけれど、いつ歌うのか、どんな場面で使うのかといった「文脈」までは学びにくいのです。
生きた親鳥や仲間がいる環境では、歌の型だけでなく「使い方」も身につきます。
録音の先生と生きた先生――この差は、人間の学びにもどこか似ています。
私たちの学びと重ねてみる
私たちも本や録音教材、動画でいろんなことを学べます。
でも、人とのやりとりの中でこそ、「タイミング」「表情」「使いどころ」といったニュアンスまで身につくのではないでしょうか。
カナリアの学校を見ていると、「学びとは知識だけでなく、文脈ごと受け取ること」だとあらためて感じます。
今日ためしてみたいこと
今日の小さな実験として――
「自分が録音や本から学んだこと」と「人から直接学んだこと」を思い出して比べてみませんか。
どちらも役立つけれど、その違いの中に“学びの深さ”が見えてくるはずです。
今日の気づき
カナリアは録音からも歌を学べる。でも生きた仲間からこそ、歌の本当の使い方を学んでいた。
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