研究レポート77・体と心はセットで進化した

2025年9月14日

77歳になって、あらためて「研究ごっこ」を始めてみました。
タイトルは勝手に《研究レポート77》。
人の心や動物の行動、進化、そして「命ってなんだろう」という感覚を、自分なりに見つめ直すノートです。

大縄跳びが教えてくれたこと

テレビで小学生たちの「大縄跳び大会」を見ました。
大勢で息を合わせて縄を跳び続け、成功回数を競う大会です。

優勝したチームの子どもたちは、抱き合って大喜び。
その姿を見て、私も一緒に感動してしまいました。

けれどふと思ったのです。
もし参加チームが1チームだけで「跳べば優勝」だったら、同じように喜べたでしょうか?
きっと冷めた気持ちになってしまったに違いありません。

本能が動く条件

彼らは優勝を目指してたくさん練習をしたのでしょう。
でもそのとき、一番力が入るのはどんな場面でしょう?

1.参加が自分たちだけ → 勝てるのが分かっているとき

2.勝つか負けるか分からない → 頑張れば勝てるとき

3.相手が強すぎて絶対に勝てないとき

一番燃えるのは「2. 頑張れば勝てるかもしれない」という場面ですよね。

つまり、本能はこんな指令を出しているように感じます。

絶対に得られないものには欲求は起きない

確実に得られるものにも欲求は起きない

努力次第で得られるかもしれないものにこそ、強い欲求が起きる

その欲求はドキドキ感や感動、情熱といった感情を通じて、体を動かすエネルギー源になっています。

体と心は二人三脚

生き物の体だけがあっても、進化は起きません。
そこに「欲しい」「挑戦したい」という心の働きが加わってこそ、練習し、工夫し、次の世代へと力をつないでいけます。

本能は「効率よくエネルギーを使え」というシンプルなルールを持ち、体と心を同時に動かしてきた。
だからこそ、生命はここまで進化してきたのだと思います。

同じおもちゃでも、障害物を乗り越えて手に入るものの方に子どもが惹かれる――そんな心理実験もあります。

もしかしたら、「努力して得られるもの」を魅力的に感じるのは、人間だけでなく、生き物すべてに通じる本能なのかもしれません。

あなたはどう思いますか?

あなたが最近「これは頑張れば手に入るかも」と感じて、本気になれた瞬間はどんなときですか?
逆に「確実に手に入る」と分かって冷めてしまった体験もあったのではないでしょうか。

今日の気づき

体と心は別々に進化したのではなく、いつもセットで進化してきた。