研究レポート77・スズメは転校しても新しい方言を学ぶ

77歳になって、あらためて「研究ごっこ」を始めてみました。
タイトルは勝手に《研究レポート77》。
人の心や動物の行動、進化、そして「命ってなんだろう」という感覚を、自分なりに見つめ直すノートです。

スズメにも「方言」がある?

私たち人間には、地域ごとに独特の言葉や発音があります。
関西弁や東北弁のように、同じ日本語でも違う響きになる。

実はスズメやシジュウカラなどの鳥たちも、地域ごとに少しずつ鳴き声が違うことが知られています。
科学者たちはこれを「鳥の方言」と呼んでいます。

転校生のスズメはどうするのか

面白いのは、別の群れに入ったスズメがどうなるかという実験です。
ヒナを違う地域の群れで育てると、その群れの鳴き声を学んで真似することが分かりました。
つまりスズメは「生まれつき鳴き声が決まっている」のではなく、仲間の声を学習して身につけるのです。

これはまるで「転校生が新しい学校の方言を覚えて、友達と同じ話し方をするようになる」ようなものですね。

学び直す力

さらに観察によると、大人のスズメが別の群れに入った場合も、新しい鳴き方を学び直すことがあるそうです。
ただし元の鳴き方が完全に消えるわけではなく、新しい声と混ざることもある。

それでも「仲間と通じ合うために声を合わせようとする」姿は、とても人間的に見えてきます。

あなたはどう思いますか?

人もまた、新しい土地に行けば方言をうつされることがあります。
あるいは、周囲の雰囲気や言葉づかいに影響されて、自分の話し方や態度が変わることもあるでしょう。

スズメの「方言の学び直し」を知ると、人の社会での「同調」や「なじむ力」の仕組みを考えるきっかけになります。
あなた自身も、転校生や新しい職場で「声を合わせた」経験があるのではないでしょうか。

今日の気づき

スズメは転校しても、新しい群れの方言を学び直す。学ぶ力が、仲間との絆をつくる。